サイバー・フィジカル・エンジニアリング技術研究組合

　

　サイバー・フィジカル・エンジニアリング技術研究組合（略称CPE技術研究組合）は、2021年9月、ものづくりの精緻化・効率化が求められる中で、実製品のもつ素材・部品・システム等を効率的にデジタル化・モデル化して活用するサイバー・フィジカル・エンジニアリングにより、我が国の産業活力を維持・強化することを目的に、経済産業省より設立認可された組合です。
　これまで日本のものづくりは、高い技術や蓄積されたノウハウを持つ強い製造現場によって支えられていましたが、ベテラン技能者の退職や労働人口の減少により、強い製造現場の維持が困難になりつつあります。今後も我が国の産業競争力を維持・強化するためには、ものづくりにおけるデジタル技術の活用が必要不可欠になると考えます。
　CPE技術研究組合では、今年度から裾野が広い自動車産業を一例として、製造業、シミュレーション・計測技術を専門とした参加企業が協力し、国内外の大学研究機関と連携・協調を取りながら、技術的進歩が目覚ましいX線CTを始めとしたリバースエンジニアリングによる完成製品のデジタル化とモデル化、それらを活用したシミュレーションによる高度な予測技術、データベースの効率的拡充を可能とするデータ構造プラットフォーム構築などの試験研究を推進していきます。
　更に、本技術研究組合では活動範囲をデジタル技術の試験研究のみに留めず、各研究テーマが国内の製造業、シミュレーション・計測業務に取り組む企業に活用・普及するための事業化まで見据えた戦略の策定・ビジネスモデルの検討まで取り組む所存です。
　我が国の産業活力を維持・強化に貢献するため、関連する皆様方のご支援ならびにご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

サイバー・フィジカル・エンジニアリング技術研究組合　理事長　獅山　有邦